がんと遺伝

マイクロサテライト不安定性検査で陽性だとなぜキイトルーダが適用となるか?

マイクロサテライトとはゲノム上で短いDNA配列が繰り返し並んだ場所があります。 このような場所がゲノム上の様々な場所に散りばめられています。 人のDNAは頻繁に損傷を受けていますが、それを修復する機能が備わっており損傷を受けてもすぐに修復されています。 しかし、DNA配列が繰り返し並ぶような場所では、間違って修復してしまうことがあります。 DNAの修復に関係する遺伝子に変化が起こると、修復がうまく […]

うちの家系はがんの人が多いからがん家系?がんは遺伝するの?

がんの話になると、うちの家系はがん家系だからとか、がんって遺伝するんでしょ、という言葉を耳にすると思います。 みなさん心配されていることだと思います。 今回はがんの遺伝について、そもそもがん家系って何?と思っている方もいるかと思いますので、併せて解説をしたいと思います。 そもそもがんの原因って何? 多くの研究によってがんは遺伝子が変化することで起こる病気ということが分かってきました。 体を構成して […]

分子標的薬とはどのような治療法なの?これまでの抗がん剤との違い

mRNAワクチン、ゲノム治療薬、抗体医薬など新しい種類の薬が次々と登場してきました。 mRNAワクチンと聞くとみなさん、コロナのワクチンを思い浮かべるのではないでしょうか? 実はmRNAワクチンはもともとがんの治療薬として開発されていた技術なんです。それを、ころなのワクチンとして応用したことによって早期にワクチンの開発ができたのです。 今回はその中で分子標的薬という薬について解説をしていきます。主 […]

がんゲノム医療におけるマイクロサテライト不安定性検査について説明します

免疫の機能を抑制する受容体「PD-1」の発見でノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑先生でご存じかも知れませんが、免疫チェックポイント阻害剤というものがあります。 マイクロサテライト不安定性(MSI)検査は免疫チェックポイント阻害剤の効果を判断する検査となります。検査結果によってキイトルーダ(ペムブロリズマブ)という免疫チェックポイント阻害剤の薬が保険適用で使用できます。 免疫チェックポイント阻害剤 […]

がんゲノム医療における多遺伝子パネル検査について説明します

がんゲノム医療という言葉を聞いたことありますでしょうか? がんは遺伝子の変化によって生じる病気です。同じがんであっても患者さん一人ひとり異なった遺伝子の変化をもっています。 遺伝子の変化が異なっていることでお薬がある人には効くけどある人には効かないといったことが起こります。 つまり遺伝子の変化を調べてがん患者さんそれぞれに最適な治療薬を処方する医療のことをいいます。 今回はがんゲノム医療として20 […]

遺伝子の変化とがんの治療薬(遺伝性の乳がん・卵巣がんに対する薬剤)

がんに対する治療は手術療法、化学療法(抗がん剤など)、放射線治療方の3つが標準治療として行われています。 例えば乳がんはステージやがんの種類によって異なるのですが外科的な手術、放射線治療、抗がん剤やホルモン療法などが行われています。 乳がん患者さんの7~10%位の方は遺伝性と言われています。その中で3~5%はBRCA1、BRCA2という遺伝子に変化が見られる遺伝性乳癌卵巣癌症候群(heredita […]

知っているようで知らないがんと遺伝子の関係について説明します

現在、日本では生涯に何らかのがんになる人は二人に一人と言われています。 がんという病気は決して珍しい病気というわけではないのです。 がんに対する治療は手術療法、化学療法(抗がん剤など)、放射線治療方の3つが標準治療として行われています。 そのような中で近年の研究でがんに対する新しん治療法が登場しています。 その前に、なぜがんになるのか、遺伝子とはどのように関係しているのか、よくがん家系と聞くけどが […]