細胞の中に存在するミトコンドリアについてわかりやすく説明します

細胞の中に存在するミトコンドリアについてわかりやすく説明します

ミトコンドリアという言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。

人の体は約37兆個もの細胞から作られているといわれており、その細胞の中には必ずミトコンドリアというものが存在しています。

ミトコンドリアが一体、何をしているかというと細胞の中で呼吸をしています。

どういうことかというと、酸素を使って体に必要なエネルギーを供給しているのがミトコンドリアなんです。

実はミトコンドリアは多種多様な働きをしているので、今回は詳しくは記載しませんがまずはミトコンドリアとはどのようなものなのか理解する上で役立てて頂けたらと思います。

細胞の中でどんなふうに存在しているの?

人の細胞の中には脂質の膜で囲まれている細胞小器官と呼ばれる構造物があります。

DNAを保存している核や、タンパク質の合成を行う小胞体、うまく作られず不要になった

タンパク質や脂質などを分解する液胞(リソソーム)など様々な役割をしている構造物が存在

しており、生きるために必須のエネルギーを生産するのがミトコンドリアです。

ミトコンドリアは膜で囲まれた構造をしていて外側には外膜、内側には内膜と呼ばれる膜を持っています。

そのままの呼び名ですね。

特に内膜はエネルギーを作る上で重要な役割をしています。

生きるために必要なエネルギーを作る上で、表面を大きくした方が効率が良さそうですよね。

効率良くエネルギーを作るために内側にひだのような表面積を大きくする工夫がされています。

ミトコンドリアの特徴

細胞の中には核という構造物があります。

核はDNAという物質から作られている遺伝子を収納している場所となります。

細胞の中には核以外にDNAを持っている場所があります。

それがミトコンドリアです。

ただ、全く同じDNAを持っているわけではなく、ミトコンドリアにあるDNAはエネルギーを作り出す

ための部品の設計図やその部品を作ることに関連した遺伝子の材料となる独自のDNAを持っています。

核は細胞の中に一つだけであるのに対して、ミトコンドリアは細胞の中に数百~数千個あると知られています。

その中にミトコンドリアDNAが数個~数十個あるといわれています。

ミトコンドリアと病気

ミトコンドリア病という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

ミトコンドリアの機能低下により起こる病気の総称です。

ミトコンドリアの機能が低下する要因としてはミトコンドリアの機能維持に関わるタンパク質の働きが

低下することに関係しています。

ここで、ピントこられる方もいるのではないでしょうか。

そうです、ミトコンドリアには自身の設計図となる遺伝子(DNA)が含まれていますね。

このミトコンドリアDNAに何らかの変化があると病気に関係することが分かっています。

ここでもう一つ知ってもらいたいことはミトコンドリアの設計図である遺伝子は核にも存在していることです。

つまり、ミトコンドリア病というのは、核またはミトコンドリアの中にあるDNAに変化が起こること

で遺伝子に変化が起こり、そのことによって生じる病気のことをいいます。

遺伝子という言葉がたくさん出てきましたので、別の記事でミトコンドリアと遺伝に関する話を紹介したいと思います。

まとめ

・ミトコンドリアは生命に必要なエネルギーを作っている場所です。

・トコンドリアは細胞の中に数百~数千個、ミトコンドリアDNAは数個~数十個存在しています。


・ミトコンドリアは独自に分裂して増える特徴を持っています。

・ミトコンドリア病は、核またはミトコンドリアに含まれるミトコンドリアの機能維持に必要な遺伝子
に変化が起こることで生じる病気です。